根来は黒漆による下塗りに朱漆塗りを施し、

逆に曙は朱漆による下塗リに黒漆塗リを施したものてす。

お使いになるうちに少しずつ上側の漆が摩耗し、研ぎ出され下塗りの漆の色が見えてきます。

表面の凹凸部分によって研ぎ出されの具合が異なリその変化の風景をお愉しみください。

日本の伝統 漆には抗菌作用 があることが証明されています。

 

毎日の食卓に安心をプラス。自然からいただいた知恵と人の手の技が今、改めて見直されています。

 

 根来negoro

 朱の持つパワー。神社の鳥居や社殿には、朱塗リのものが多く見られます。魔除けや腐食防止などの意味があるとされています。また、平城京、平安京などては、唐の長安にならい、南中央の門を朱雀(すざく)門、南北を走る道を朱雀大路と呼び、風水て南の方角を司るとされる朱雀(中国の伝説の神獣)を名前にしていました。「朱」が「太陽の光・南の方角」の象徴とされたことからきているようてす。朱が使われるのは重要なものに限られました。また、太陽や血液を連想させたリ、殺菌効果があるとされたことから、神聖さ魔除け、生命力、子孫繁栄のイメージとも重

なっていったようてす。

 

曙akebono

 曙光のように闇から光がさすような印象の塗リ方からこの名前がある根来塗は正応元年(1288年)、和歌山県岩出市の根来寺て生まれました。当時の僧侶が自分たちの使う盆や膳などを作っていました。日常的に使うものを丈夫にするために、黒を何回も塗り重ねて仕上げに朱を塗ったことが始まりてす。



漆 陶 SHITTOU ~日本古来の風合いを持つ食器~

 

やきものの産地美濃で陶器と本漆が出会い温故知新、変わらずとも新しい器が生まれました。
漆陶は、重厚で艶やかな美しさをもつ陶器に日本古来の深い色合いを持つ曙(黒)、根来(赤)の伝統的な漆を塗った器です。
初代から引継いだものづくりの思いを継承し、ろくろ師がひとつひとつ手作りで成型し、絵付け師が、筆一本で十草、唐草などの模様を鮮やかに描き出します。さらに漆職人が漆の配合、塗りの厚さ、乾燥の仕方に最新の注意を払い、器を磨くという研磨作業と漆塗りを繰り返して完成します。ろくろ師の手のぬくもりと絵付け師のやさしい筆遣い、器の表面を均一に塗るための漆職人の刷毛遣いなどひとつひとつの工程を重ねてこの器が生まれます。吸水率と膨張率の殆どない陶器に独自の加工技術を施すことで電子レンジや家庭用食器洗浄機にも耐えうる実用性の高い仕様となっています。